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公開日:2021.03.25 最終更新日: 2024.03.13

見学の先生に伝えたこと

見学の先生に伝えたこと 数日前に見学の先生がいらっしゃいました。 僕のところには全国から見学の先生がいらっしゃるのですが、それは、日帰りの全身麻酔とか、結膜からの眼窩手術とか、大学病院でもやっていないレベルの医療を行っているからなのです。 見学にいらっしゃった先生はすでに開業してある程度成功しているので、あえて眼形成をこれからやる必要はないのですが、一般眼科やっていると、眼形成出来たら救える患者さんをかなり診ますからね どんなことをやっているのか、勉強に来たのですね 誰かが見学に来た時は手術や診療など医学のことだけではなくて、いろいろな事を話すのですが、その先生がおっしゃっていたことをいろいろ否定してしまいました。 と言っても、その先生はとっても一般的なことを言っていたのです。 こんなことを言っていました。 老後に備えて資産を貯めておかないといかない 利益を出すために人件費は削りたい 手術だけじゃなく外来も頑張りたい 子供にクリニックは継がせるようにしたい 開業する医師が通常思うこと どうでしょう?とても一般的なことだと思いませんか? これは開業する医師が通常思うこと、そのものです。 でもそれを聞いて僕は全部こう返したのです。 1.老後に備えて資産を貯めておかないといかない いまさらながらですが、医師に定年はありません。他の資格職と同様に好きな時まで、場合によっては死ぬまで働くことが出来ます。だから引退の時期を強く意識することってないのですね。 僕で言えば元気がなくなった75くらいとか80とかでしょうか。 手術は出来なくなっても、診断は出来ますからね。でもそこまで仕事一筋でやってきてるのに引退したらヒマでそれこそすぐ死にそう。 だから僕は手術が出来なくなっても患者さんと話していたいなと思っています。 引退なんかしたら、人生はつまらなくなっちゃうよってのが僕の考えなんですね。 だから引退なんかするなっていいました。 2.利益を出すために人件費は削りたい 当院では売り上げを出来るだけスタッフに還元しているのです。 いろいろな経営者がいて、いろいろな会社がありますから出来るだけ利益を取ろうという経営者がいてもいいと思います。 でも僕はスタッフに支えられない組織は崩れていくような気がするのです。 それでも医療機関は、スタッフの職種に絶対のヒエラルキーがあるので、崩れにくい組織ではあるのですが、スタッフの間に溜まった苦労があると最終的に弱いところにしわ寄せが行きます。 そして、一番立場の弱い患者さんにしわ寄せがいく、その結果として、クチコミが悪くなるという循環になる気がしています だからこそ出来るだけ平面的で争いの無い組織を目指したいのですね そのためにはスタッフの給料を出来るだけ削ったらダメで、むしろ歩合なんかを取り入れて出来るだけ稼いでもらうことが大事だと思っていますって言いました。 3.手術だけじゃなく外来も頑張りたい 一般眼科外来って、結構疲れます 眼科クリニックでそれなりに流行っているところは、外来だけでゆうに1日100名は来る、100名と、こんにちは、をするのって大変なんです。 全員が初対面ではありませんが、患者さんごとに症状や背景は違いますから、まずそのカルテを見ることから始めますからね。 診察1人ひとりで情報を刷新する必要があります。 それで言うと一日に何人もと握手するAKBのアイドルは大変だろうなあって思うのです 100人くれば、重い症状の方から軽い症状の方までいろいろな方が来ます。そうすると中には仕事の空き時間30分で薬出してほしいとか、コンタクトの処方して欲しいとかいう人も来ます。しっかり治してほしい人と、結構気軽な人が混じっているのですね。 気軽な人って自分の時間が空いた時に来ますから、17時以降にふらっと来院されることが多いです。そういう時に2時間とか待たせてしまうと簡単に☆1がつけられてしまう。 クリニックにとっては全然収益にならない患者さんなので、リスクばかり大きくてメリットが少ないのですね。 だから夕方から夜にかけての一般眼科外来はやらない方が良いと思っていて、受診した方はお分かりだと思いますが、僕は本当に治療が必要な人しか診ません。 そういう方は外来が混んでいても待ってくださるのですね 4.子供にクリニックは継がせるようにしたい 僕の両親は本当に普通です。父親は普通にサラリーマンですし、母親は熊本から高卒で上京して就職しています。その家庭から国立大医学部に入ることが出来ました。これって確率的にはかなり低いのです。 鹿嶋家を見渡しても、残念ながら医師はいません。鹿嶋家は、華麗なる一族ではないのですね。 周りを見てみると、群馬県の成功している開業医の先生方の中で、ご子息が4人いる医療機関が4つもあります。でそのABCD4つの医療機関の4人のご子息の中で医者になっているのは、それぞれ1人ずつしかいないのですね。 つまり医師の家庭に生まれたとしても医師になれる確率は4分の1しかないという事実、そしてそのうちなんと、Dはご子息が医師になったにも関わらず親と違う専門を選んだのです。 他の事例で言えば、大塚家具のお家騒動とか、ソニー創業者の盛田さんの長男の放蕩とか、大王製紙の御曹司のカジノ通いなんかを見るとわかりますが、親の思惑と、子供の思惑は決して一致しないのだということが分かります。 子供の立場になってみたら、親がこれをやっているからお前もこれをしろ、なんていうのは親子関係におけるパワーハラスメントにしか見えない 、だから子供には僕がしてきたように、勝手気ままに自己責任で生きて欲しいのです。 だから子供にクリニックやお金を残そうって思っていないのですね。 こんな感じでずっと見学の先生の考えを否定しつづけた1日でした。 見学の先生にはつらかったかもしれませんが、眼科医の見学はいつでもどこでもウェルカムです(笑)

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