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公開日:2021.06.27 最終更新日: 2021.07.09

社会保険東京支部への返戻への返答

社会保険東京支部への返戻への返答 前々回のブログで、社会保険から返戻が来て、それがどんな内容だったのかというのを公開しました そこで問題になっているのは「図示」と「手術時間」であるという話を書きました そこで実際に僕が返戻にした返事の内容をここで公開しますね こうやってどんどん情報発信していきたいと思います これは皆さんへの情報提供の意味が大きいのですが その一方で、社会を歪ませる不正な行為を放っておいては日本の社会のために良くない 長いものには巻かれろ、なんて言葉がありますが、正当なことを正当に出来ない社会に未来は無いと思っているからなのですね 僕は日本が再び元気を取り戻し、世界の中でプレゼンスを出すには社会の改革が必要だと思っています 悪いものは悪い、良いものは良いと公正に言えること それが発展する社会にとって根本的に必要なことだと思います 以下、添付した回答になります 自分のイラストなんかを描いても前回のブログで示した通り否定されて終わりますから きちんと海外でしっかりと発表されている論文や教科書から引用しました それから、手術時間は保険請求と関係ないですよね?という文章を書き入れています(笑) ではどうぞ ↓ 1. 眼窩減圧術の術式について 審査の先生方におかれましては、世界からかなり遅れている眼窩についての請求に関してお手を煩わせてしまい、申し訳ありません。またこの度は、お問い合わせありがとうございました。しっかり図示させていただきたいと思います。Springerから出版されている英語の本があるので、そちらから図示させていただきます。 Surgery in Thyroid Eye Diseaseという本があります。 この本の127-136頁が「Lateral Wall Decompression」というChapterになっています。 その中に数々のアプローチを図示してありますが、今回我々が行ったのは、Berke-Reeseと書いてある、赤い色の切開になります。これはオリンピア眼科と同じ切開です。日本を除く世界中で眼窩減圧は一般的に行われていますが、術者の好みによってEyelid creaseやSwinging eyelidで行われています。アプローチの違いによる差はほとんどありません。 次に骨の削り方ですが、これは私が臨床留学していたUCLAのグループが出している論文でThyroidという雑誌(IF5.3)にのったもの写真ですが、このように骨を削っています。 Guy J. Ben Simon, Lillian Wang, John D. McCann, and Robert A. Goldberg ThyroidVol. 14, No. 5 “Primary-Gaze Diplopia in Patients with Thyroid-Related Orbitopathy Undergoing Deep Lateral Orbital Decompression with Intraconal Fat Debulking: A Retrospective Analysis of Treatment Outcome” 骨を削る位置ですが、Clinicalgateというサイトに記事があるので、それを記載します。「Ophthalmic Surgery Principles and Practice」内の「Surgical rehabilitation of Graves’ orbitopathy」のChapterに下記の図があります。 Fig54.2 骨を切除する部位の違いについて示したものです。主として外側縁を残して赤+緑の部位を切除しますが、青のように外側縁も含めて外壁全てを切除する方法もあります。基本的に脳硬膜の露出するところまで削ることが多いです。 これは術後のCTを示した論文のFigureです。Eye (Lond)という論文に掲載されたものですが、外壁の骨が無くなっているのが分かると思います。これに加えて眼窩脂肪を適宜切除するのがLateral wall decompressionであり、当院もこれに倣った方法で手術を行っています。 M J Millar 1, A J Maloof. The application of stereotactic navigation surgery to orbital decompression for thyroid-associated orbitopathy. Eye(lond) 2009 Jul;23(7):1565-71 削った骨の一部を眼窩縁の再建に用い、終了しています。 以上が術式について図示したものになります。 2. 手術時間について 手術の力量を表す手術時間の長短と、保険請求の点数とは無関係でなくてはならないことは明白ですが、当症例の手術開始時間と終了時間を明示します。 開始時間   〇 :〇〇 終了時間   〇 :〇〇 以上です。審査の先生方にも何度もご考慮いただきまして大変申し訳なく思っております。 しかし、現在行き先を失った大勢の患者が苦しんでいます。社会保険という公器としての立場から患者を治すことの必要性を感じていただけたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 (笑) これでも反論できるのかなあ、、、、、 科学者の端くれでもある医師として、否定できないと思うけど、また返事が来たら公開しまーす 僕は日本全国で眼窩減圧の保険が通る未来を願っています

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