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公開日:2019.07.16 最終更新日: 2024.03.15

手術後に目が動かない眼窩骨折①

手術後に目が動かない眼窩骨折① 今回は間違った治し方をされてしまった方についてお話したいと思います。 30代の女性の方。 駅で意識消失、転倒して顔面を強打して受傷。 そのまま近所の総合病院に担ぎ込まれました。 形成外科のドクターの診察の後で、眼窩下壁骨折があるから手術が必要との診断となります。 入院して手術日が決まり、手術をしたのですが、 その直後から眼球が動きません。 手術直後だから仕方ないとの担当医の言うことを信じ 回復をまっていましたが、数日たっても1週間経っても一向に目が動くようになりません。 2週間が経過し、ご両親の勧めもあり近所の眼科へ行ったところ 「手術後にこれほど眼球が動かないのはおかしい」 診て頂いた先生からすぐに当院で診察してもらうように勧められ、 直接先生からお電話もいただき診察することになりました。 当院での眼球運動の検査では眼球が上にも下にも動かない状態。 あきらかに変で、何か悪いことが起こっているようでした。 診断には現状でのCTと、前医の手術内容が必要になります。 近隣でCTを撮ってくれる病院に依頼し、ご本人に撮影に行っていただきました。 CTを見て驚いたのが、上顎洞に入っているバルーンが眼窩の骨を押し上げているのです。 それどころかその骨が眼窩に突き刺さるようになっていていました。 よくよく見ていると眼球を動かす筋肉(下直筋)にその骨が刺さって押し上げているのです。 筋肉には運動に対して二つの重要な役割があります。 一つには収縮、もう一つは弛緩です。 腕の曲げ伸ばしを創造してもらうとわかります。 上腕二頭筋(力こぶの筋肉)で言えば 腕を曲げるときには収縮、そして腕を伸ばすときにはしっかりと緩まなければなりません。 この方の眼球運動障害が上下で強い理由は 骨が突き刺さっていることで収縮が出来ない、つまり下を向けないことと 骨が突き刺さっていることで弛緩が出来ない、つまり上を向けないことだったのです。 筋肉に骨が刺さっている。 そして手術からすでに2週間は過ぎている。 キズというのはかならず治癒する方向に進みます。 進む過程で瘢痕を作るのです。 となると眼窩に刺さった骨の周囲にはすでに瘢痕が出来ていることが疑われます。 手術が一日遅れれば、それだけ瘢痕が出来て固まってしまう。 すぐに手術したほうが良い、そう思いました。 バセドウ病眼症への治療についての動画     2019年11月10日のバセドウ病眼症講演会の内容はこちら OurAgeに特集していただきました こちらから バセドウ病眼症に悩んでいる方はどうぞ 「1時間で分かる甲状腺眼症入門パンフレット」   こちらから 現物 こちらから kindle版 こちらから  

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眼形成外科 【オキュロフェイシャルクリニック 東京】
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